2025年の春闘成果は一部の大企業を除き私たち全国一般に加盟している非正規、中小企業の労働者にとっては、物価高を上回る賃上げには程遠いものでした。歯止めのかからない実質賃金の低下のもとで、日々の生活はますます困窮化しつつあります。
一方で成立したばかりの高市内閣は早くも財界の要請のもと、労働時間規制の緩和、裁量労働制の適用拡大の検討を加速させており、8時間労働で安心して生活できる社会とは対極の格差と過労死があたり前の社会という危機に、中小非正規労働者は直面しています。
地域合同労組として多様な職種の労働者が連帯して目指し続けてきたのは、職場に組合を根付かせること、要求―交渉―協約という労使関係が当たり前の職場を築くことです。
少子化による働き手の減少に伴い、各労働現場での人員不足による深刻な労働条件の悪化に対して、個別課題を整理し改善のための要求、交渉を一歩ずつ前進させていく活動が必要です。各職場での課題は多岐にわたるはずですが、冬季一時金交渉をはじめ、人員不足による年休取得への妨害、サービス残業の強要等、職場特有の課題を重点に秋闘・冬闘を取り組みましょう。加えて最賃に張り付く職場にとっては最賃改定を秋季の賃金改定に生かしていくことも求められます。
他職場での交渉成果を共有できるという地域合同労組の強みを生かして団結して闘っていきましょう。
執行委員長 八木


